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パイオニア PE-20 フルレンジユニット

PE-20 フルレンジ

2009年11月30日(月)
久しぶりにスピーカーユニットを友人より貸してもらいました。

パイオニアPE-20です。

PE-20

古いファンならだれでも知っている20cmシングルコーン・フルレンジユニットで、BTS規格といってNHKのモニター用規格に準じて昭和49年ごろから作られたユニットです。

以前から気になっていたので、どんな音がするのかとても興味がありました。

まずは、ユニットのままで聴いてみます。ここで、耳に付くうるさい音だとがっかりしてしまいます。おそるおそる音出ししました。

くせのない音がさっと出てきました。ひとまず安心しました。

ボリュームは8時の位置なのに音量がかなりあります。昭和52年版「スピーカー自作マニュアル」で調べてみると93dBの音圧があります。

薄いグリーンのコーンが特徴です。fo=45Hzで20kHzまでの再生周波数帯域になっています。

PE-20

いい音だったので、いつものように3LZ箱に入れてみることにしました。

このユニットは新品のようで、ビス跡が付いていません。傷を付けないようにワッシャーを入れて取り付けました。HPD295の取り付け穴よりも二回り以上小さいですね。

PE-20

箱が大きく見えますが、3LZ箱ですので高さは58cmです。

スピーカーが20cmユニットとしては小さくて錯覚してしまいます。容積は約40リットル。

PE-20

吸音材は前回のイソフォンの時を思い出してGパンなどの古着を2着入れました。スピーカーを覆うのではなく角に投げつけておくような感じです。

グラスウールなどよりは遙かに優れた効果があります。あの「ベイシー」の初代JBLには布団が吸音材として入れてあったということですから、効果のほどが分かるというもの。

このあと裏板を取り付けて完了です。裏板には3LZのネットワーク取り付け用の四角い穴が空いていますから、ポートのないバスレフ箱の状態です。

銘板には8Ω10Wと刻まれています。音叉のマークをあしらったパイオニアのマーク。目に入ることもめっきり減りました。

PE-20

長く作られたユニットですから、入力や音圧の異なるバージョンもあるようですね。アルニコマグネットを使っています。

タンノイの間に据え置きました。せっかく居場所を得たオープンデッキは、再び床に移されています。

PE-20

約2時間、クラシック、ポップス、ジャズと聴き続けました。あっという間に時間が過ぎました。質の高い音だと思います。

BTS規格だけあってジャンルを選びません。昨年購入した10CX-50より数段よく、昨年借りて聴いたドイツ・イソフォンよりもずっと優れていると思います。

はじめて国産フルレンジスピーカーでいいものに出会いました。

昔聴いたパイオニア・ステレオの音を思い出しました。軽快な音といってもいいでしょう。重苦しさは全くありません。

シングルコーンなのにシンバルの高音もきちんと出てきます。低音もそれなりに出ていますから、きちんとポートを作ればもっとよくなるはずです。

タンノイと比べてもそれほど遜色はありません。当時わずか4,500円のフルレンジユニットですが、素性の良さは特筆ものでしょう。

異論もあると思いますが、好みの問題ですのであしからずご了解ください。

PS 12月2日(水)

友人から、十分にエージングをするようにとの助言を受け、朝からビル・エヴァンスをCDでリピート演奏しています。

約3時間たって部屋に戻ると、音がかなり滑らかになり、ピアノの音がとても甘いいい音を出していました。

チェビオットに切り替えて、またPE-20に戻してみても、違和感が全然ありません。

HPD315に音色がとても似ています。おもしろ味ということではチェビオットと音色が違う方がいいのですが、それでもPE-20の音色にはびっくりです。

PAX-A20もがぜん聴いてみたくなりました。

 

 

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