2007年12月10日(月)
手軽に楽しむ音源としてCDプレーヤーは都合がよいものです。レコードをかけ替えている間のつなぎに鳴らすこともできます。
以前は98年製のマランツCD-16Dという中級機を使っていましたが、これを手放してからは電池駆動の92年製SONYディスクマンをCDPにしていました。
音質は意外にも良くCDPとして特に不満はありませんでした。ただ、据え置き使用としては使い勝手が悪いので、安くて良い中古品があれば入手したいと思っていたところ、マランツCD650を格安で発見しました。
86年製(定価79,800円)というかなり古い機種なので、現役で使っている方はほとんどいないと思います。
CD650は、ベルギーフィリップス製のスイングアーム式ピックアップを装備したCDM-2というメカニズムを使用していて、これがアナログ的な音質であると今でも語り継がれています。
似た傾向の91年製のCD-72やCD-72a、89年製のCD80は今でも結構な価格で取引されています。
CD650のボディー右のポケットには10キーが内蔵されています。詳細は省きますが、左右にオプションのサイドウッドが付いて見た目もいいものです。
CDをかけてみると、音質はかつてのマランツらしい中高域が分厚く滑らかで独特のつやのあるものでした。
まあCD-16Dには及びませんし、数値データでは最新の入門クラスより劣るかも知れませんが、線が太めで力強さもあり、データからでは分からない音の良さがあります。
当時の物としては珍しく、CD-Rも問題なく再生できました。1万円以下で買えるなら音楽を楽しむには十分に価値のあるものです。
ただ、他にも評判のいいヤマハCDX-993やビクターXL-Z701などもありますので、必ずしもCD650をお薦めするものではありません。
CDを聴いたあと再びレコードをかけてみると、CD650のような色の濃さは薄れ、chセパレーションもかなり悪くなるけれど、CDよりはるかに自然で奥行き感の感じられる音色で、やはりレコードの方に魅力を感じました。
もしかすると、アナログ的であると特に評判の高いLINNのCDPならレコードを超える音楽が聴けるかも知れませんが、LINN CLASSIK MUSICは30万円します。
かたやウチのレコードプレーヤー・カートリッジは定価ベースで9万円余り。コストパフォーマンスの差は明らかです。