2024年9月20日(金)
P-610DA・DB、FA・FB向けの「INSTRUCTION BOOK」というのが三菱電機株式会社から出ています。
この中から少し引用させていただきます。
バスレフ箱の例1 低音の伸びが良い
板厚が15mmと薄いですね。バッフル版だけでも20mmにしたほうがいいかもしれません。
容積は約66リットル。ダクト容積が約0.24リットル。ダクトと言える寸法ではありませんね。ほとんど開口だけのようです。
周波数特性表では70Hz付近までほぼフラットです。
インピーダンス特性
バスレフ箱の特徴である山が2つできています。最低共振周波数は谷の部分で約50Hzです。
バスレフ箱の例2 低音の豊かな
箱の寸法は例1と同じです。バスレフポートの寸法が違うだけです。
容積は同じく約66リットル。
ダクト容積が約0.368リットルと若干大きくなっています。開口面積が若干大きくなっただけのようです。
周波数特性は約60Hz付近までがほぼフラットになっています。
インピーダンス特性
バスレフ箱の特徴である山が2つできています。最低共振周波数は谷の部分で約50Hzです。
バスレフダクト寸法の違いについて
わかりやすい記事があります。「ウーハースピーカーを作る#2」から引用させていただくと
『バスレフ型では、インピーダンスの山が2つできる。谷の部分の周波数がバスレフ型スピーカーの最低共振周波数fbとなる。2つの山のうち、高周波数側の山(fH)はスピーカーユニットの由来のもの、低周波数側(fL)はダクトの共振による物理的なもの。この山が同じ高さだと、スピーカーユニットとダクトの共振がいい感じでバランスしていて、低音まで安定した音量で音が出せるが、スピーカーユニット側の山が高いと、再低音の手前の低音が強く鳴り、ダクト側の山が高いと低音がダラダラ響く。』
となっています。
出典:https://note.com/mtsnrtkhr/n/na3652009176d
前段の「いい感じでバランスしていて」というのが例2の箱の方になります。後段の「再低音の手前の低音が強く鳴り」というのが例1の箱の方です。
実は、P-610A・Bの推奨箱のダクト寸法は例1の幅100mm×高さ50mm×奥行48mmなので、ダイヤトーンの標準は例1とも言えます。
例1の方が40Hz付近の音圧はむしろ例2より高いですね。
上記の見解からすればバスレフ方式としては使用例2の方が良さそうですが、これは実際に聴いてみないと分かりません。
バッフル板だけ2枚作ってそれぞれのダクトを付けて比較するのが一番簡単かもしれません。
測定機器など必要ありません。耳で確かめるだけですから、人によって感じ方が違うのは当然です。自分の好みを最優先にすればいいだけです。
スピーカーユニット取り付け方法
取り付け方法が「INSTRUCTION BOOK」に書かれています。ジグソーで取付穴を作ると、カーブの関係で内側がやや狭くなるので、ちょうど図13のような形状に近くなります。
今回私はユニットを裏面から付けましたが、前付の方が良いかもしれません。
ただ、前付だとユニットの淵の部分まで見えてしまうので、気になる人は気になると思います。ネットを付けてしまえば分かりませんけど。
今日はデイブ・ブルーベック・カルテットのTIME OUTを聴きながら書いています。ジャズはごきげんですね。
本当にこのP-610FBやDBだけを聴いていれば、ロクハンで十分というような気がしてしまいます。
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