2019年11月16日(土)
DS-32B本来のフェライトウーハーの音を確かめたくなって、アルニコウーハーPW-2522をもとのPW2531に換えてみました。
PW2531
そしてPCオーディオで「モントルージャズフェスティバルのビルエヴァンス」で聴いてみると、まぎれもないDS-32Bのまろやかな音がよみがえりました。いつも聴いていた安心して聴ける音です。
LPとCDです
元の音を確かめたうえでアルニコのPW-2522に戻し、次はレコードを聴いてみました。
PW-2522
デイヴ・ブルーベック「TIME OUT」LP
まずはアルニコPW-2522について。
荒削り感があります。明らかにDS-32Bとは違う音です。低音はよく出ています。音階もきちんと分かります。ただ、ユニットとしてのまとまりがいまいちです。
聴いているうちに、繊細感や音の明瞭度など、どんどん良くなって行くのが分かります。DS-32Bとは全く違う別のスピーカーだと思って聴き込んで行った方がよさそうです。
レコード「TIME OUT」とからめて書いていきましょう。
TIME OUTは1959年に録音されています。デイヴ・ブルーベック・カルテットはクールジャズの先端を走っていました。ジャズに4/4拍子以外のリズムを導入した先駆者でした。
A面1曲目「トルコ風ブルーロンド」
始まりのシンバルの乾いた響き。ベースが心地よく丁寧に音階をきざんでいます。ポール・デスモンドのサックスが滑らかです。この曲は8分の9拍子がベースにあって後半は4/4拍子と9/8拍子が行き来するのがとても斬新です。TAKE FIVEに匹敵する曲と言われるだけあって、とても興味深いものでした。
3曲目「TAKE FIVE」
出だしの唸るようなベース。ドラムソロパートの5/4拍子が見事です。それまでどんなジャズ巨匠も4/4拍子を守っていたのだから、当時としてはまさにアバンギャルド(前衛)だったのかもしれませんね。
B面1曲目「スリー・トゥー・ゲット・レディー」3/4拍子
2曲目「キャシーズ・ワルツ」4/4~3/4拍子
3曲目「エヴリバディーズ・シャンピン」6/4拍子
4曲目「ピックアップ・スティックス」6/4拍子
4曲目は6/4拍子で録音された最初のジャズと言われます。ベースは確かに4分の6のリズムです。サックスが自然に合わせてゆったり吹くのがさすがという感じです。
レコードの良さは、繊細過ぎない適度な繊細さと、さらっとした空気感です。レコードで聴くジャズはとてもいい。アルニコウーハーPW-2522をアナログ音源でもっと聴き込んで行こうと思います。DS-32Bとは違うスピーカーとして。
音楽を音楽として楽しむことに専念できるのが、レコードがPCオーディオと違う点なのかもしれません。これだからレコードはやめられない。