2008年7月22日(火)
たまたま機会があって、以前から欲しいと思っていたコーラル10CX-50スピーカーユニットを入手することができました。
1970年代前半の製品なのですが、評判がいいので聴いてみたいと思っていました。懐かしく思える方はかなり年季の入った方でしょう。
このユニットは、口径25cmの同軸2way(コアキシャル)で、最大入力20W、インピーダンス8Ω、音圧レベル94dBという能率の高いスピーカーです。
中古なのですが、非常にきれいなユニットで新品のようです。
以前のユーザーの方が大型のバックロードホーンで使用していたということで、コーン紙のへたりもなく、布エッジも柔らかで、ホーンツイータや端子にもサビはなく、30数年前の製品とは思えないほどいい状態です。
ウーハーのフレームにツイータを渡した構造で、ネットワークはコンデンサと抵抗だけでツイータにつなぎ、ウーハーはフルレンジ的に使っています。
1971年ごろのコーラルのカタログに載っていたのを覚えています。当時はおもちゃみたいに見えましたが、こうやって見ると、なかなか味わいのある形をしています。
少し赤みがかって見えるのは反射光のためで、実際はシルバーの美しいホーンです。マグネットはアルニコで、ダイキャストフレームのがっしりした構造で、重量は5kgくらいあるでしょうか。ずっしりと重いです。
手持ちのⅢLZ箱に入れてみました。本来は109リットルの標準バスレフ箱が最適です。
詳細はHPに掲載したいと思いますが、このⅢLZ箱はHPD295ではなく、いろいろなサイズのユニットが付けられるように、仮設のバッフル板とユニット取り付けビスが付いていました。
このビスが10CX-50の取り付け穴にピタリと合い、ナットで締め付けるだけでユニットが付けられました。今のところ画像のままの後面開放です。
試聴は音出しだけでしたので、詳しくは次の機会に書きたいと思います。
一口で言うと、あまり色づけのない大人しい上品な音という印象です。小音量では音が前によく出てきて聴きやすいです。
高音もきちんとホーンツイータが効いていますし、後面開放でも口径が大きいので低音も比較的よく出ています。
スピーカー切替器でタンノイ・チェビオットと切り替えてみると、タンノイの方がコクとまろやかさもあって、音色では数段上に感じられました。
これは比べる相手が悪いというもの。タンノイがなければ文句なくメインスピーカーとなり得るでしょう。
ただし箱は標準バスレフ箱を使うという前提です。でもフォステクスのような癖がなく聴きやすい音であることは確かです。次の機会にじっくりと聴くことにします。