2010年2月3日(水)
カートリッジを6個貸していただきました。サテン2個、ダイナベクター1個、アントレ1個のほかDL-305とオルトフォンSPU-Gです。
サテンは、70年代の昔にオーディオ誌でよく目にしました。グレース、ピッカリング、エンパイアなども懐かしい名前です。
ただし、サテンの音は全然知りませんし、どんな会社なのかも知りませんでした。
下の画像はサテンM-18Xです。
ソースは、ドビュッシーVNソナタ チョン・キョンファのLPレコードをかけました。
深みのある音という感じです。可も不可もなく、典型的なMMの音・・・と思っていました。次のサテンを聴くまでは。
2個目のサテンです。型番は、M6-8Eではないかと思われます。
ここで、ソースをジャズに変えました。ビル・エヴァンスのLPで「ELOQUENCE」です。音がやや小さくて、MCトランスをONにしました。
音の細かさは最初のサテンと次のダイナベクターの中間のような感じで、ちょうどよいバランスです。
聴き込んでいくうちに、ピアノの響きがとてもよく、ベースの低音も深々と出てきます。
ベースの弦を指ではじく音がもう少し出ればと思います。適度な音の厚みもあって音場の広がりがあり、とてもすばらしい音です。V15の乾いた響きとはまた違うタイプです。
サテンはMMだと思っていましたが、これもれっきとしたMCでした。
欲しくても、会社はすでに存在していません。そこで、もしやと思い最初のサテンに取り替えてジャズを聴いてみました。
クラシックのときとはうって変わって、ほぼ同じ音色のご機嫌なジャズを聴かせてくれました。
インピーダンスがどれほどか分かりませんが、4オームと40オームを切り替えてみると、40オームの時の方が音に厚みが感じられてよいと思いました。
サテンはもう20年近く前に会社を閉じたのですね。純粋な国産カートリッジで、その名前を知ったのは40年ほど前でした。今、すばらしい音にふれることができて幸運でした。
次はダイナベクターです。型番不明。
赤の透き通ったボディーのとてもきれいなカートリッジです。同じチョン・キョンファのLPをかけました。MCのような細かな音が出てきます。くっきりとした印象です。
それもそのはず、れっきとしたMCカートリッジでした。しかし、プチノイズを盛大に拾います。高音がノイジーな感じがします。
アントレ 型番不明
くすんだオレンジ色のいい味わいを見せています。私はこのカートリッジのことは全く分かりません。
ジャズを聴くと、サテンよりもピアノが細やかに聞こえます。音の厚みはサテンの方があります。
これはこれでよい音ですが、好みからいえばサテンを選びます。ピアノの高音がやや耳につく感じがします。
違う印象の方も多いと思いますが、すべて個人の感想ですのでご了承ください。