2008年12月14日(日)
GX-635Dは、往復録音再生ができる6ヘッドのデッキです。正転側よりリバース側の音が良く、正転時には聞こえないテープヒスが逆転時には聞こえることには気づいていました。
正転側のこもり気味の音がどうしても気になって、ヘッドクリーニングをすることにしました。
早速クリーニングキットを購入。夜のうちに綿棒でヘッドを清掃すると、茶色の磁性粉がたくさん取れてびっくりです。
昔のカセットデッキの比ではありません。一夜明けて日曜の朝に音出しです。
かけてすぐに分かるくらいにはっきりと効果がありました。正転側の音がこもりがきれいに取れて、普通にバランスのいい音になったのです。
逆転側はさらに繊細に高音が伸びています。これは大成功でした。何をおいてもまずはヘッドクリーニングですね。
消去・録音・再生ヘッド ⇔ 再生・録音・消去ヘッド
正転時と逆転時で音が若干違うのは、ヘッドのアジマス調整がずれているためかもしれません。
ヘッドそのものは耐久性に定評のあるAKAIのGXヘッドですのでおそらく問題ないでしょう。
アジマスでなければ、アンプの部品の劣化が疑われます。しかし、聴くのに問題のないレベルにまで回復しているのでこのままでも差し支えありません。
また、再生時にもこもことした低音がかすかに聞こえるのは、ヘッドの消滋をする必要があるかも知れません。
オープンテープの録音は特に中低域のエネルギーがすさまじく、チェロのピチカートでは、はじく音が瞬間的に風圧となってぶつかってきますし、ベースの本当に低い音は谷底に響くように深々と床下に広がっていきます。
チェビオットから出ている音とはとうてい思えません。
カセットでは必須だったノイズリダクションは、オープンデッキでは必要性を感じません。
ダイナミックレンジを広げるためのdbxはあってもいいかもしれませんが、これも必須ではありません。
1/4インチ幅のノーマルテープでレコードを超える迫力と生々しさ。
これで4トラック19cmなのですが、2トラック38cmだったらどんなことになるか想像もつきません。さすがにアナログの頂点といわれるだけあって、本当にオープンテープの魅力は素晴らしい。