2023年4月6日(金)
番外編です。
昭和44年(1969年)10月頃、中3の時に初めて買ってもらったカセットテレコ。受験勉強に使うとか言って買ってもらったように思います。
確かに当時、英語の教科書(ニュープリンスリーダーズ)のレコードとテープが市販されていて、カセットの方を買ったように思います。
数年で従姉妹にねだられて譲ってしまい、手元には残っていませんでした。
今でもネットでは中古品をたまに見かけますが、どれも動作しないものばかり。
今回、かろうじて動作するものを見つけたので、懐かしさのあまり購入してしまいました。懐かしく思う方は60代以上でしょう。
大きさはほぼB5版です。ただし、単2電池4本を入れた重さは2.1kgと、かなり重いです。
当時の定価は22,500円と高価です。大卒の初任給が約6万円の時代です。よく買ってくれたものです。
このTC-1160の音を聴くのは実に50年ぶり。半世紀も前のテープレコーダーが動くなんて、奇跡的です。
昔はたくさんのテープがありましたが、今手元にあるのは15本+生テープ1本。一番古いのは昭和52年(1977年)に録音したグレープ。右端の斉藤由貴さんのテープは昭和60年(1985年)頃のものです。
昔は亡き母の肉声が入ったテープもあったのに、残しておけばよかったなあ。
ピュアオーディオとしては無理ですが、このテープレコーダーで聴くには懐かしさもあって楽しめました。
ちょっと音が揺らぐ時もありましたが、どのテープもちゃんと聞けました。早送りも巻き戻しも動きます。
曲によってはベースも聴こえます。たしか当時の取扱説明書には再生周波数は50Hz~10,000Hzと書いてあったような気がします。
昭和47年頃のラジオThe 11(ICF-1100)やラジカセ(ICF-1500)のころまでのソニーの音質はとても良かったです。(ウォークマンも良かったですね。)
画像にも見えますが、「ピー」という音の「エンドアラーム機能付き」となっています。
これはソニー製のカセットテープのうち、テープの末端にアルミのセンシング箔を貼り付けたものがあって、録音中のテープが終わるとアルミ箔がセンサーに触れて「ピー」という音で終わりを知らせるものです。
再生も録音も自動で停止しません!!
テープエンドで自分でSTOPボタンを押して止めるのです。
早送りと巻き戻しはボタンを押しっぱなしにします。離せばテープは止まります。
まだそういう時代でした。
マイクはソニーが1968年に開発した「エレクトレット・コンデンサーマイク」が搭載されています。
それまでのダイナミック型マイクより格段に優れた音質のコンデンサマイクは、あっという間に世の中に広まりましたね。
録音は「ソニオマチック」といって、自動的に録音レベルを調整して録音するもので、マイクでの録音は簡単でした。
録音と再生ボタンを同時に押して録音します。ポーズボタンはありません。
タイミングがなかなか合わないので、録音ボタンを先に押しておいて、ここという時に再生ボタンも押すとうまくスタートできたように思います。
そこにあるだけで、ずっしりとした存在感があります。
とても懐かしい。
コメント