2007年1月24日(水)
タンノイがやって来ることになりました。製造後30年を経てもなお高価な機種。B級としては大きな決断です。
このメーカーは、今まで特に気にとめることもなかったのに、それは一度も聴いたことがなかったことからくる誤解だったようです。
タンノイといえば、オートグラフやアーデンが有名ですが、バークレイ、デボン、イートンなどは普通のファンにはあまり知られていません。
ましてやチェビオットは知名度としてはとても低いのでは。私は知りませんでした。
タンノイというのは、知れば知るほど興味深いメーカーです。
デュアルコンセントリックという呼び名の同軸2wayを50年以上もかたくなに守り続けています。
マグネットをくりぬいた中心に造り込まれたホーンツイーターは、ウーハーがそのままツイーターの開口部になり、ウーハーのコーンの形状がツイーターのホーンの延長になっているため、一般的な同軸2wayとはかなり異質な形状をしています。
1940年代からのモニターシルバー、モニターレッド、モニターゴールドときて、1974年の工場火災でコーン紙が製造不能になり、以後ドイツミューラー社のコーン紙によるHPDシリーズになりました。
このチェビオットは、HPD315Aという30cmデュアルコンセントリックユニットを使用しています。
高さが85cmもあるので、我が家ではほぼ限界の大きさです。その音は。実はまだ音出ししていないので次の機会に書き記すことにします。
Cheviot
1976年発売、ユニット:HPD315A 30cm同軸2way、バスレフ型、再生周波数:40~20,000Hz、クロスオーバー:1,000Hz、インピーダンス:8Ω、入力60W、音圧レベル90dB、外形寸法:幅450×高さ850×奥行260、重量:30kg(1台)、定価318,000円(ペア)
HPDは火災後にタンノイが打ち出した新しいユニットといわれますが、リブで補強されたコーン紙以外はモニターゴールドと同じもの。
このHPDユニットを載せたラインアップがタンノイのABCDEと呼ばれるARDEN、BERKELEY、CHEVIOT、DEVON、EATONです。CHEVIOTはちょうど真ん中のモデル。
それまでの大型フロントホーン・エンクロージャーにかわって、小さな容量(それでもアーデンは200リットルありますが)で質の良い低音を出すものになっています。
ユニットはARDENやBERKELEYに載っている38cmのHPD385。CHEVIOT以下は30cmのHPD315(EATONはHPD295)になっています。
ただし1979年以降はフェライトマグネットになってしまいました。CHEVIOTは、ARDENやBERKELEYの音質を引き継いだ小型のタンノイです。