2007年3月16日(金)
今月になって20数年ぶりにレコードを聴いています。
オーディオ界でアナログと言えば、アナログディスク=レコードを指します。
CDにその座を奪われて10数年になり、人の耳はCDの音が標準になってしまいました。私もCDで十分と思い、持っていたレコードのほとんどを10年前に処分してしまいました。
今あらためてレコードを聴いてみると、はっとする場面に出くわします。
ああこれが人の声だ、人の演奏だと感じられる場面があるのです。
音の良し悪しとは違った次元のことで、デジカメの画像と銀塩写真の違いにも通ずるのかも知れません。
オーディオの音を、生の音に近いかどうかを論ずること自体には無理がありますが、その雰囲気や余韻を感じられるかどうかなら、レコードにはそれを感じ取れる何かがあることをあらためて知りました。
国内メーカーは製造ラインをすでに廃棄しています。今後、レコードの需要が静かに高まっていっても、国内メーカーは打つすべがないのが残念です。
ただ、中古市場には相当数のレコードが流通しているので、個人が楽しむ分にはまだ何とかなるのが救いです。
画像は、ジャズを中心にしたレコードの紹介ものですが、その中にSPからLPへ、モノラルからステレオへと、録音、カッティング技術から盤の製造までの変遷の記述がとても興味深く、昨年読んだ「LPレコード再発見」がレコードの興味を呼び起こすことになりました。
誠文堂新光社刊