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無線と実験 1969年1月号

無線と実験1969年1月号 あらかると

2016年7月13日(水)
古い本を入手したので載せてみます。懐かしく思われる方は60代以上かも。

無線と実験1969年(昭和44年)1月号です。この本を買った当時私は中学生でした。定価200円となっています。

難しい本だったのを覚えています。それまで初歩のラジオとか模型とラジオのような子供向けの本しか読んでいなかったので、無線と実験は完全に大人向けでした。

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裏表紙はミリボルです。

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この本の目玉の一つはICプリアンプでした。

真空管からトランジスタへの過渡期の時期に、ICの音はどうだったんでしょうね。

(PS)音は普通級だったと書かれていました。表紙の基盤がこのICプリアンプです。NEC MC-4080-1は何と今でも売られています。1個5,260円です。

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これが今となれば一番の目玉だったのかもしれません。あのUESUGIです。

上杉佳郎氏設計のアンプですね。トーンコントロールを排したプリアンプです。

当時はBASS・TREBLEに魅力を感じていたころだったので、トーンコントロールなしのプリアンプは、ひどくがっかりしたのを覚えています。子供でしたからね。

今はトーン不要の考えはとても共感できます。

(PS)音はとても良いそうです。このアンプと同氏作UV-211Aのコンビで鳴らしたところ、マッキンC-22と遜色ないばかりか透明度はC22を凌いでいたそうです。ホントですか?

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回路図が見えるでしょうか。

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当時の広告も懐かしいものばかりです。少し載せておきましょう。

ビクターのSEAです。イコライザーです。これは大ヒットでした。ビクターのセパレートステレオにはSEAが標準で搭載されていました。

このすぐ後だったと思いますが、サンスイから低音-中音-高音がコントロールできるアンプが登場しました。これの方が斬新だったように思います。

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ヤマハのNSスピーカーの原型です。今でも一部のマニアには強烈な人気です。

グランドピアノのような形をしたコーンは発泡スチレンでできていて、エッジ部は固定されている斬新なものでした。NS-20のお値段は48,000円となっています。

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ナショナル製コアキシャルスピーカー。とても美しい形をしています。

口径は20cmで、価格は4,500円となっています。今でも通用しそうな形です。

このころはコアキシャルスピーカーが、フォステクスやコーラルからもたくさん出ていました。パイオニアからもPAXシリーズがありましたね。

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オーディオ店で初めてステレオカセットデッキを見たのはこのAIWA製です。オープンデッキが普通でしたから、とても斬新でした。

でも音はラジカセ並でした。まだ、ドルビーもないころですから。カセットデッキの価格は29,800円。

その横にあるポケッタブルなレコーダーが気になります。ソニーのウォークマンが出る10年前に、もうこんなレコーダーがあったんですね。

でも、これはステレオではなくモノラルだったそうです。価格は32,000円。当時の技術でステレオレコーダーも作れたでしょうに。そうすればウォークマンの歴史は変わっていたかも。

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たくさん載せたい画像はあるのですが、これで終わりにしましょう。

パイオニアのプリアンプです。マランツにそっくりですね。当時でもマランツとマッキンは両雄でした。特性ではマッキンを超えたとかいう広告があったように思います。

当時の日本は、特性がすべての時代だったようです。おそらく1970年前後の最も人気があったアンプはサンスイのAUシリーズだったでしょう。

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ちょっと懐かしい本を載せてみました。この本が出た年にサンスイの名スピーカーSP-2002が発売されています。

SP2002は実に生々しい音だったのを覚えています。無線と実験は今でも発行されています。良いものは長く続く好例でしょうね。

 

 

 

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