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PCオーディオ No.8 もはやレコードはいらない?

ビル・エヴァンス PCオーディオ

2011年3月7日(月)
やってみようと思いながら、”やっぱりレコードだろうな”とか”レコードの方が少し上だろうな”などとためらっていたレコードとPCオーディオの聴き比べ。意を決してやってみました。

ソースはビル・エヴァンスの「Sunday at the Village Vanguard」です。

レコードは、聴き慣れたスコット・ラファロのベースがセンターで軽快に響いています。ピアノやシンバルは、少し後方でベースの響きを際立たせるように控えめに鳴っています。

音場はあまり広がらず、モノラルかと思うほどスピーカーの中央付近に定位しています。ベースの弦を指が滑る音などはハッとするほどリアルです。

PCオーディオは、CDをリッピングした16ビット44.1kHzのflacファイルです。一聴して分かるくらい音像がクリアで、音場もスピーカーの幅を超えるような広がり感があります。

同じマスターテープだと思うのに、ラファロのベースは左側に、エヴァンスのピアノは右側に定位しています。ベースもピアノも同じような音量で鳴っています。

レコードのようにベースを際立たせるような音場ではありません。これはCD制作時のミキサーの意図だと思われるので、PCオーディオだからということではないと思います。

音のクリアー感は見事で、これを聴くとレコードのもやがかかったような音場はもの足りなくなります。

特にシンバルの「カーン」という大きく乾いた響きは、タンノイで初めて聴きました。これぞホーンと思える音で感激します。

一つ物足りなく思ったのは、ベースの弦を指が滑る音です。レコードのようなリアルさが今ひとつ感じられません。

総合的にみて、聴くならPCオーディオの方だと思いました。音のクリアさはレコードの比ではありませんし、倍音感もよく聴き取れます。

CDのように我慢して聴くといった無理がありません。私のような古いPCでは、Windowsの起動からfoobar2000の立ち上がりまで10分近くかかるという面倒さはありますが、これも新しいPCなら2、3分で済むでしょう。

手持ちのCDをリッピングできるということで、CDも無駄になりません。flacファイルなら曲名はもちろん、アルバム名、アーティト名、メモなどもタグに書き込めて画面上で見ることができて便利です。

ビル・エヴァンス s20110307_01_004.jpg

以前にも紹介していますが、PCは2003年製のDELL 2300Cデスクトップ。WindowsXPを使用。再生ソフトはfoobar2000。

レコードプレーヤーは、1979年製パイオニアPL-30L。カートリッジはオルトフォンMC20mkⅡ。昇圧トランスはDENON AU-320。特別に高価なものではなく、比較するにはちょうど良いバランスだと思います。

 

 

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