2009年6月11日(木)
TRIO製FM専用チューナー KT-7700を入手しました。
最高級機KT-9900や高級機KT-9700の弟分にあたる中級クラスのチューナーとして、1977年(昭和52年)ごろに発売されたものです。
中級クラスといえるのは、お約束の7連バリコンの採用とフロントエンド周りが金属ケースでシールドされていることからで、普及機クラスとは若干趣を異にしています。
周波数スケール部分は、ガラス板を使用しています。非常におとなしいというか、通信機的なデザインだと思います。
このころのチューナーはアンプよりも大きく、ラックにぎりぎり収まりました。
実は、先日聴いたTRIO製のL-02Tの音がすばらしく、今使っているKT-8300よりもう少し良いチューナーが欲しくなり、KT-9900、KT-9700、L-03Tなどをねらっていたのですが、7700がとても安価に出ていたのでつい衝動買いしてしまいました。
これもまだPLLシンセサイザーチューナーが出る前の、同調回路と局発回路にバリコンを使用したチューナーです。
当時の定価は78,000円で、中古市場では15,000円~30,000円の値が付いているものですが、今回は6,000円で入手しました。
外観は年数相応です。機能的には何ら問題なく動作しています。背面にはブロックダイヤグラムが描かれています。
Variableの方の出力はプリアンプへ、Fixedの方の出力はテープデッキにつなぐとなっています。なるほど。
KT-8300は、同調したらダイヤルから手を離すと自動的に周波数がロックされるようになっていました。AFCの機能を強化したものでした。
KT-7700は、そのような仕組みはありません。左がシグナルメーター、右がセンターメーターです。
本体右端には、マルチパスメーター/デビエーションメーターがあります。
私はケーブルTVからFM電波をとっていますので、マルチパスメーター機能は必要ありません。
デビエーションメーター機能は、FM放送の最大変調度をモニターするとありますが、何に使うのかよく理解できていません。
この機種は、ネットで取扱説明書が入手できるので助かります。
とりあえず動作確認までです。肝心の音の方はまた後日にアップします。しばらく使用して機能に問題なければ、チューナーの入手はここまでにします。大きすぎて置き場所がありませんので。
PS. 6月22日(月)
今日は作業をしながら2時間ばかりFMを聴きました。KT-8300より自然な音で、L-02T寄りの音です。
ただし、L-02Tの音には当然及びません。しかし価格相応で、L-02Tに近づいたことは間違いありません。
KT-9900との違いは相当あるのでしょうが、KT-7700でとりあえずは満足しました。
PS. 6月29日(月)
今頃になって知ったのですが、今年はFM放送開始40周年だそうですね。
昭和44年3月1日がその日だったそうで、奇しくも今年、FMチューナーを入手することになるというのも奇遇です。
私は昭和45年にはNHK-FMを聴いていましたから、思えば開局間もない頃だったのですね。
当時のFM放送は、つまらないトークがほとんど無く、新譜からポピュラーなものまで、いつも音楽が流れていました。
FM放送=音楽番組だったわけです。
当時、夏になると200km離れたFM愛知が聞こえたりして、都会の民放FM局のあか抜けた内容にはあこがれたものでした。「ステレオトリオ~」の時報も懐かしいものです。
PS. 7月17日(金)
購入以来、できるだけ電源を入れて、古い部品に活を入れるようにしました。
今日は、10時からのNHK-FMで「セッション2009-フォー・カラーズ-」のライブ録音を聴いたのですが、L-02Tにとてもよく似た傾向の、自然ではっとするような音が出てきました。
55分の放送時間があっという間にすぎてしまいました。KT-7700の実力はかなり高いようです。