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FMチューナー KENWOOD L-02T

L-02T チューナー

2009年5月6日(水)
久しぶりの更新になります。またしても友人より、今度は高級チューナーを貸していただきました。

KENWOOD L-02Tという型番で、1982年製です。

私は今年の年明け早々にKT-8300というTRIOのチューナーを入手していまして、昔のバリコンチューナーでFMを聴くのを楽しみにしていたのですが、実際に聴いてみると期待していたほどでもなく少々気落ちしたのは以前に記したとおりです。

L-02Tはとても高価なチューナーですが、所詮FMだしと、それほど期待はしていませんでした。

とりあえず同軸ケーブルをつなぎ直して、RCAケーブルもつないで、しばらく鳴らしておこうと思いアンプの火を入れて階下でパソコンをしていました。

30分後に上がって聴いてみると、何か今までと違う気がしてソファーに腰を落ち着けてみようと言う気になりました。

ちょうどNHK FMの「名曲のたのしみ プーランク その音楽と生涯」がかかっていました。

しばらく聴いていると、KT-8300とはひと味もふた味も違う音だというのが分かってきました。

適確な表現が難しいのですが、とても素直で色づけのない、それでいて味気なさがなく、引きつけられる何かがあります。

SN比も確かに良い。解像度は際だって良いと言うことはなく、テープ並みでしょうか。でも音程も楽器の音色もきちんと伝わってきます。

クラシックが終わり、そのまま「邦楽のひととき 現代邦楽」になりました。

邦楽なんて普段はあまり聴く気になりません。それなのに、琴やバリトンの音色が美しくて聴き入ってしまいました。

これは何なのでしょう。ライブ番組でもないのに何で引きつけられるのでしょう。際だって美しい音というようなものとは少し違います。

所詮ラジオ放送なのです。F特だって50~15,000なのです。でも深みの感じられるいい音なんです。音の裏側が見えるというか、重なり合った音の陰になる音が聞こえるのです。

L-02T

あえてここまで価格を表しませんでしたが、このL-02Tは1982年当時で300,000円でした。

まさに最高級品といったところでしょうか。6万も30万も所詮チューナーという思いは無惨にも打ち砕かれました。これなら、レコード、オープンテープとともに、第3のソースになり得るでしょう。

L-02T

今また、ヴィンテージが静かなブームになっているようで、高価なものがすべていいわけではありませんが、本当に良いものは、やはり良いのですね。

いい音が聴きたければ、ある程度はそれに見合った投資が必要な典型でしょうか。本物の実力には脱帽しました。

 

 

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