2010年8月30日(月)
連日34℃の猛暑。とても何かをしようという気にはなりません。こういうときは軽い実験に限ります。
たまたま友人がタイムドメインを自作するというのを聞いて、うちのタイムドメインmini(富士通)を改造してみることにしました。
タイムドメイン理論のことはご自身で調べていただくとして、私はこの理論は一つの考え方にすぎないと思っています。
ましてや世の中のスピーカーをタイムドメイン群と非タイムドメイン群に分類するなど、ナンセンスなことです。
miniは本家純正の18,900円と富士通のPCに付属していた3,900円程度のものの2種類あります。
中身が違うなど、いろいろ言われていますが、内蔵アンプは同じ物、スピーカーは微妙に形が違いますが型番やMade in Chainaも同じで、基本的に同じ物と考えて間違いなさそうです。
価格の違いは、富士通で作る製品の製造ロット数の違いによる大量生産効果ということでしょう。
口径5cmのプアなユニットにしては、近くで聴くと低音が比較的よく出ていますし、中高音も小音量でも部屋の隅々までよく届きます。
ただし、音の質という点では荒さが目立ち、カミさんのONKYOミニコンポCR-185の方がはるかにいい音がします。
改造はきわめて簡単で、内蔵アンプを使わずにスピーカーユニットにコードを直づけしてオーディオアンプで鳴らそうというものです。
価格から考えれば、miniの内蔵アンプは1,000円程度のもの。スピーカーユニットはせいぜい500円。ボリュームがすぐにだめになることもお決まりです。
正面の4本のボルトをはずせば本体が前後にはずれ、スタンドと一体になったスピーカーユニットが出てきます。ユニットにスピーカーコードを半田付けし直すだけです。
Yoshii9はともかく、このminiの構造が「仮想グランドにスピーカーを取り付ける」という理論に基づくとは素人が見てもとうてい思えません。
2個を改造したところで、スピーカーインピーダンスが4Ωなのに気がつきました。
私の真空管アンプには4Ωの端子がありません。トランジスタアンプで試すことにして、今はアンプ待ちです。
miniに関しては期待していないのですが、それならなぜと言われれば、本家タイムドメインYoshii9の音場感にはとても惹かれるものがあって、ヴォーカルや弦の音が部屋中に満ちる感覚は、普通のスピーカーからは得難いと考えるからです。
Yoshii9のユニットはFOSTEXのFE83E。多くの方がYoshii9のコピーを作り、どう工夫しても本家の音にはならないと言っているところが興味深いものです。
そしてこのminiを使って音場型スピーカーを作るのもおもしろいかもと思うのです。
PS. 8月31日(火)
実は、サンスイのトランジスタアンプを安価に入手でき、今日31日に届きました。美品といっていいアンプです。
さっそくタイムドメインmini改につないでCDでクールジャズコレクションからビルエヴァンスを聴いてみると、意外にも内蔵アンプのときの音とは明らかに違っていて、荒々しさは残るもののなかなか雰囲気のあるジャズを聴かせてくれます。
口径5cmですから音量は小さいのですが、P650のダブルバスレフより音がはっきりとしてこちらの方が好ましく感じます。
おもちゃのような外見とは違う音です。詳しいコメントと画像は次回にします。サンスイアンプも次回と言うことで。