スポンサーリンク



※当ブログにはスポンサーリンク広告を含んでいます。

サンスイ AU-α607 No.1

サンスイAU-α607 サンスイ

2010年9月4日(土)
真空管300Bばかり聴いているとたまには違う音も聴いてみたくなります。

本当ならKT-88が聴いてみたいのですが、BGM用を兼ねてサンスイアンプを探していたら、比較的新しい機種をたまたま安価に入手できました。AU-α607です。

これがα907だととたんに2万円超になります。α907に比べて中はスカスカとの評をよく見かけますが、α907とは電源のレイアウトが異なるだけでスペース自体はほとんど変わりません。

スカスカに見えるのはレイアウトの違いのためです。α707も607と同じです。

α607は1986年当時79,800円ですから入門用というより中級に近い機種です。

このころはどこも、他のメーカとは少しでも違う回路や機構を採用して差別化を図り、短期間に無闇矢鱈とモデルチェンジを重ねた苦い時期ですから、他機種と比較をすること自体たいした意味がありません。

サンスイを対象にしたのは、若いころのあこがれだったからです。

ピアノブラックのボディーは傷もなく美品といえるものでした。ボリュームやスイッチ類のガリもなく、程度は上の上といったところです。これで6,000円なら高くはありません。

つなぎ方を考えたあげく、私は子狸工房のRCAセレクターを入力側に使っていますので、CD、チューナー、オープンデッキのほか、PHONOイコライザーアンプSV-6の出力もRCAセレクターに入れて、出力を真空管ラインプリSV-3のLINE入力とAU-α607のLINE入力のいずれかに選択できるようにしました。

これでレコードを含むすべてのソースを真空管アンプとサンスイのどちらにも選択できるようになりました。

スピーカー側には同じ子狸工房のスピーカーセレクターがあり、こちらもアンプ2系統を切り替えできるようになっています。

サンバレーSV-501SEの横にはもう1台真空管パワーアンプが入るスペースがあります。

m20100904_02_008.jpg

届いたばかりのマイルス・デイビスのLP「Some Day My Prince Will come」をかけてみました。

まずサンスイです。マイルスのトランペットが目の前にあるように浮かび上がります。輪郭のはっきりした音という印象です。バックでベースの音程が正確に響いています。薄っぺらな感じは全然なく、真空管と比べて違和感はほとんどありません。

さすがはサンスイです。300Bでは音がほんのわずかにマイルドになります。この方が慣れているせいかやはり好ましく感じます。

両者は音の方向性が同じなのでしょうか。どちらも満足できるものでした。

s20100904_02_009.jpg

物量時代のアンプは巨大です。大きいと思っていたトリオKT-7700よりもさらに大きいです。

重量が15kg以上あります。300BシングルのSV-501SE(11.5kg)より重いのです。

これで手軽に音楽をかけたいときには真空管のスイッチを入れなくてもよくなり大助かりです。

PS. 9月6日(月)

ジャズ、クラシック、ヴォーカルのレコードをあれこれとサンスイで聴いて、最後に、聴き慣れたサリナ・ジョーンズの「アイ・ウォント・トゥ・ノウ・アバウト・ユー」からセイリングをCDとLPの両方で聴き比べました。

低音の圧倒的な量感も300Bと遜色なく、違和感は感じられませんでした。サンスイの実力はなかなかのものと思われます。

B級マニアではありますが、真空管アンプにはそれなりの投資をしていまして、パワーアンプ、ラインプリアンプ、イコライザーアンプで定価ベースなら約30万円。

片やサンスイは定価ベースで79,800円、購入価格は6,000円あまり。サンスイの購入価格は真空管アンプの25分の1。それだけの違いがあるかといわれれば、ないと答えるしかないでしょう。恐るべしサンスイといったところでしょうか。

ただ、同じサンスイでも真空管アンプであるAU-111の存在感は実にすばらしいもので、理屈抜きで入手できるものならぜひ欲しい機種です。

真空管の存在感というのは本当に別格のものだと思います。

 

 

タイトルとURLをコピーしました